すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


源氏松(兵庫県長田区)




神戸市長田区の駒ヶ林には光源氏ゆかりの松の木が植え継がれて伝わっている。


いにしへの駒が林の松みれば植ゑし古葉もかはらぎりけり 藤原兼頼(歌枕名寄)



摂津名所図会によると、この『駒ヶ林の松』とは、「源氏松」のこと。



【源氏松】
駒ヶ林の村中にあり。光源氏須磨浦に居たまふとき、ここに植ゑ置きたま ひしとぞ。
一名駒替松
(こまがえまつ)、あるひは二葉松(ふたばまつ)、また茶筅松ともいふ。古松は枯れて、今あるは植ゑ継ぎなりとぞ。
(摂津名所図会)




光源氏は物語の主人公なので、源氏自ら植えた松なんてある筈がなーい!! ・・・ なんて言ったらおしまいで、このホームページの存在意義もなくなってしまう。





とりあえず駒ヶ林に行ってきた。

地下鉄海岸線 駒ヶ林駅周辺。
住所は二葉町で、摂津名所図会に記載の「二葉松」に由来しているのかも。



駒ヶ林駅
人通りが少ないように思ったが、真夏7月の日中に行ったので、さもありなんである。



次に訪問したのが幸殿神社。
摂津名所図会の挿図では、位置的に幸殿神社辺りにあった古松が源氏松として描かれている。



敷地は狭く、クスノキの巨木があった。
とにかく夏の日射しが強く、まともに写真が撮れなかった。



摂津名所図会の源氏松
















さて、次に訪れたのは駒林神社。これは神社の北側、後ろ側から撮影したもの。南側が正面になっていて、かつては海に面していたようだ。


なんと、足利尊氏が西国に敗走したとき、

今むかふ方は明石の浦ながらまだ晴れやらぬ我が思ひかな 足利尊氏

と詠んで、社前の浜より乗船したと言われている。
(この部分はWikipediaの「駒林神社」より)








駒林神社付近の写真

住所は「駒ヶ林」で、歩道橋も「駒ヶ林」
真夏の真昼に訪問











訪問しましたが、暑すぎてほとんど記憶に残っていません






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