すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


子負(こふ)の原(福岡県二丈町)





万葉故地、「子負の原」に鎮座するのは鎮懐石八幡宮。
創建は奈良時代。神功皇后が無事出産されることを祈願した鎮懐石を社宝とした。
鎮懐石とは、安産祈願のために腹周りに当てていた石とのことだが、実際何のことだかよく分からない。昔の妊娠期間の風習だったのかな。
けれども出産したのが(のち)の応神天皇なので、ここが伝説の地となったもの。
現在、鎮懐石八幡宮は安産祈願の参拝客が国内外から訪れるそうだ。

なお、鎮懐石八幡宮のホームページは素晴らしい出来栄えである。
歴史の考察が充実しているし、ビジュアル的にもよくできている。
ぜひ訪問してください。









■鎮懐石八幡宮・・・福岡県糸島市二丈深江2310-2


入り口。鳥居の向こうの急な石段を上っていく。



見晴らし台から海を臨む。
長崎県や佐賀県の島々が見えるはずであったが、見えたのは左の地続きの大入配岬だけ。



尾根を進むと本殿があった。



鎮懐石ではない。「願い石」とのこと。
子授け安産祈願は、石を撫でるとよいらしい。




子負の原の万葉歌


かけまくは あやに畏し 足日女 神の命 韓国を 向け平らげて 御心を 鎮めたまふと い取らして 斎ひたまひし
 真玉なす 二つの石を 世の人に 示したまひて 万代に 言ひ継ぐがねと 海の底 沖つ深江の 海上の 子負の原
 御手づから 置かしたまひて 神ながら 神さびいます 奇し御魂 今のをつつに 貴きろかむ
万葉集


境内に歌碑


















もっといろいろ考えてましたが、
こんな感じで終わります。






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