すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


熊坂(石川県加賀市)




これもマイナーネタ


松尾芭蕉が奥の細道の旅で、加賀の全昌寺から汐越の松へ向かった際に、途中の熊坂の地で次の句を詠んだ。


熊坂が其名やいつの玉祭 松尾芭蕉



え〜と、この句は意味も背景も、いろいろ難しい。




とりあえず現地訪問

熊坂の信号機



芭蕉が朝に立った全昌寺から約2キロの距離



国道8号線と県道61号線の交差点



たぶん松尾芭蕉はこの写真の向こうからやってきて、
ここで右折して、



そしてこちらの道を向こうの方へ歩いて行ったのだろう



その曲がり角に、現在はファミリーマートが営業していた。











そう言えば、能楽にも「熊坂」があった。
テキストを見たことすらないのだが、

ふとネットサーフィンしていると、金春流の情報サイト「能楽金春ニュース」(http://www.komparunews.com/)に演目一覧があり、熊坂の解説があった。
「旅僧が美濃の赤坂で別の僧に弔いを頼まれ庵へ行きます。そこには僧には似つかわしくない薙刀などの武具があり、盗賊への用心のためなどと語るうちに、その姿も庵も消えてしまいます。その僧は盗賊の熊坂長範の霊の仮の姿でした。旅僧が弔うと熊坂の霊が現れ、吉次一行に強盗を試みましたが、逆に牛若に斬り立てられた無念の最期を語る」 
ゆかりの場所は美濃の赤坂であるが、シテの出身地が熊坂というもの。


通りがかった公民館の前に「能 熊坂」の案内が掲示されていた。
「伝統芸能祭 8月6日夕刻、大聖寺ふれあい広場 古九谷の杜」などの文字が見える。

果たして伝統は受け継がれていくのか、どうなのか。










地図のマークは熊坂のファミリーマートに合わせました






それほどの思い入れもないので、このぐらいで終わろう






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