すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


群馬(くるま)の里(群馬県高崎市)






都より帰りくるまの里人はひとね川瀬は渡らざらなん 夫木和歌抄





私は関西在住であるが、関西人にとって北関東、とくに群馬県は日本中で最も縁のないところである。

となりの栃木県は日光の観光や宇都宮の餃子で、朧気ながらイメージがあるが、群馬県はなにも思い浮かばない。

東北三県に旅行に行った人はいても、群馬県に旅行した人に会ったことがない。

そして関西人で群馬県の県庁所在地を答えられる人は殆どいないと思う。

私も「群馬」という文字を書いたことがなく、『郡』なのか『群』なのか一瞬迷った。

まあ、イメージとしては夏が暑そうなことと、冬が寒そうなことと、あと「かかあ天下」。




さて、この歌は「来る」と地名の「くるま」を掛けている。

群馬の読み方は江戸時代まで「くるま」であり、そもそも古代は「車」と表記されていた。

奈良時代になって、地名は漢字二文字で表すことになり、この辺りが馬の産地であったことから「群馬」となったもの。

群馬郡として、上野国の中心地にあったが、明治維新で県名に採用されたもの。




では、群馬の里はどこなのか。

上野国群馬郡群馬郷は前橋市元総社町から高崎市の(旧)群馬町にかけての地域とのこと。

国府があった旧総社町も捨てがたいが、今回は「群馬」を冠する地名が集積する(旧)群馬町の元の役場に行ってみた。



■ 現地訪問


現在の住所は群馬県高崎市足門町1658



旧群馬町の町役場であったが現在は高崎市役所の群馬支所になっている



ビルの前にあった馬の埴輪
まさに馬の産地、群馬に相応しいモニュメントである



すぐ隣は高崎市「群馬」保健センター



これは群馬銀行のATM



群馬県のゆるキャラは「ぐんまちゃん」














群馬県に訪問して以来、群馬に愛着が湧いてきました





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