すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


日下大阪府東大阪市)




近鉄奈良線、石切駅で下車すると、大阪平野が眼下に広がる。

大阪の上町台地と生駒山との間には、古代の河内湾や河内湖という水域が広がっていた。

そして生駒山麓に近い辺りに、草香江と呼ばれる入江があった。

つまり古代には、瀬戸内海を渡ってきた船は、生駒山麓まで進むことができた。

神武天皇の東征では、浪速国の白肩津(草香津)に上陸して大和国を目指したが、登美能那賀須泥毘古(トミノナカスネビコ)の抵抗に遭い、手痛い大敗を喫した。

この上陸地の白肩津(草香津)が現在の東大阪市日下であるとされている。

そしてここから生駒山を越えて大和国と結ぶ路は「日下の直越(ただこへ)の道」と呼ばれていた。


直越(ただこ)へのこの道にして押し照るや難波の海と名付けけらしも 万葉集
生駒山をまっすぐ越えてきたこの道の景色なので、太陽が強く照り輝くという意味で
「押し照るや難波の海」と名付けられたのでしょう。 

奈良県から生駒山を越えてきてこの地に立ち、多分昼からであろうか、河内湾の海が太陽に照り輝いてる光景を見て感動したのであろう。


(こんなかんじに見えたのでは?)

今は河内湾は大阪平野になり海は見えないが、この日は午後の太陽が照りつけ、眼下の町並が眩いばかりに照り輝いていた。
(近鉄日下駅下車3分の場所から)




近くにある日下神社。祠だけの神社であった。


坂の町


ここの住民は登山のような生活をしているのだろう




この日、本当に暑い日であった











「日下」関連の歌

草香江入江にあさる葦鶴のあなたづたづし友なしにして 万葉集














もっといろいろ書くことを考えていましたが、なんとなく、
こんな感じで終ることにしました。






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