すさまじきもの ~歌枕★探訪~ |
串橋(石川県小松市)
串の橋 二つの潟を つなげども 此処に相見て 我等は別る | 与謝野晶子 |
小松市串町の串橋のたもとに歌碑
串橋は、石川県小松市の串町の小川に架かる橋。 昭和六年、与謝野晶子が北陸旅行の際に串橋までやってきて、短歌を詠んでいる。 ところが与謝野晶子が詠んだ詩情豊かな串橋の風景も、戦後の開発事業により様相が一変してしまったようだ。 その間の消息については、串橋のたもとにあった碑文に詳述されていた。少し長いが転記する。
川の幅が39メートル、橋の長さは42メートル(24間)、ボラが橋の下を行き交い、帆掛け船が川を上り下りしていたという。 そんな串橋の現在の姿 ![]() 10メートルもない橋になっていた。 ![]() ただし橋の名前は「串大橋」。 写真の右手の緑地帯も川だったのだろう。それなら川幅が39メートルあったというのも頷ける。 ![]() いまの川幅は5メートルくらい。 清流が流れて、好漁場であったとは想像できない。 そして橋のどちらの方向にも潟湖を感じさせるようなモノはなかった。 ![]() 橋のたもとに歌碑と碑文が建立され史跡として整備されている。 |