すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


久世の鷺坂(京都府城陽市)




京都府城陽市の万葉故地、「久世の鷺坂」。
久世神社の横にある坂道で、たしかに趣きのある坂道である。



こんなかんじ



地形図


山背の久世の鷺坂神代より春ははりつつ秋は散りけり 万葉集






現地の案内板
 この歌は飛鳥時代、万葉の歌人柿本人麻呂らが鷺坂を往来しているうちに、その美しい景色に感動し、「山城の久世の鷺坂は、神代の昔から、春はいっせいに若葉がもえ、秋はひたすら散ってしまうのだなあ。」と四季の素晴らしさを詠んだという。柿本人麻呂歌集として万葉集巻九におさめられている。
 ここ鷺坂一帯は、万葉集など和歌の名所であり、また、飛鳥・白鳳時代の寺院跡(久世廃寺)をはじめとする古代遺跡が集中し、政治・文化の中心地でもあった。
(久世鷺坂万葉歌碑建設実行委員会)




「久世の鷺坂」関係の万葉歌


白鳥の鷺坂山の松蔭に宿りて行かな夜もふけゆくを 万葉集


やましろの久世の社の草な手折そ我が時と立ち栄ゆとも草な手折りそ 万葉集


この歌の「久世の社」とは久世神社のことだろう。


【久世神社】

右手の道が久世の鷺坂
















ところで東京都文京区に、江戸時代に老中・久世大和守の屋敷があったため、久世山とよばれた高台があった。明治時代になって、文豪佐藤春夫が、久世山に上る坂道を「鷺坂」と命名したという。
現地には「久世の鷺坂〜」の万葉歌碑があるらしい。

現在では、東京の鷺坂の方が有名になっている。





京都府城陽市久世芝ケ原142






東京の久世の鷺坂に行ってみたいです。






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