すさまじきもの 〜歌枕★探訪〜 |
伝承によると、 神功皇后の三韓征伐の途上、この地に寄港し、船上から山の上に立てた的に向かって矢を射つ射儀の式を執り行ったことが、「的形」の名前の由来になったもの。 的が建てられた場所に、現在は湊神社が鎮座している。 もし、それが本当なら、太古の昔は海岸線がかなり奥の方まで食い込んでいて、大きな入り江になっていたのだろう。 現在の地図を見る限り、想像できない風景があったようだ。 |
【湊神社】 ・・・ 姫路市的形町的形1249 西播磨へ旅行した時に湊神社に寄ってきた。 ![]() 山陽電鉄の駅名は「的形駅」 ![]() 集落の山際に湊神社があった。 このあたりは秋の祭りが盛んなようだ。この広すぎる境内は秋祭りの時の宮入りで賑わうようだ。 ![]() いきなりの石段。厳しい暑さの中で上っていった。 ![]() 小山の上に拝殿があった。 ![]() ここから階段を見下ろすとこんな感じ。(光がきつくてよく見えない) つまり、この下にまで海が迫っていて、海に浮かんだ船からこちらへ矢が射られたということ。 ![]() もう一枚。う〜ん、なんというか。 昔のことはよく分からないことが多いが、当たらずしも遠からず、なにかそのようなことが実際にあったのだろう。 こんな的形を詠んだ歌が万葉集にある。 |
円方の港の洲鳥波立てや妻呼びたてて辺に近づくも | 万葉集 | |
(私訳)的形の湊の砂州にいた鳥たちは、波が高くなってきたため、 妻を呼んで岸辺に近づいてきたよ |
その他、境内に2期の歌碑があったが、だれのどんな歌なのか、解明できなかった。 |