すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


松江(島根県松江市)






松江城天守閣

この天守閣の写真は、「島根県観光写真ギャラリー」の規約に基づいて使用させていただいた。





今回、島根県に旅行に行ったが、ちょうど松江市内の高校で新型コロナウイルスのクラスター(集団感染)が発生し、100人以上が感染したという、まさにそのタイミングだったので、ろくな観光ができなかった。出雲そばも食べ損ねた。





そんな状況下で私が撮った松江の写真

松江城の堀川。
一般的には、観光客は遊覧船で堀川巡りをして楽しむ。



ブラタモリにも登場していた。
ちなみに堀川は汽水域なので、海の生物も棲んでいるらしい。



塩見縄手という武家屋敷が並ぶ観光地



とても観光地偏差値の高そうな、観光地らしい観光地であった。







こんな松江ゆかりの和歌


出雲なる松江(すずき)秋風に姿を見せて立てるしら波 上田秋成



すゞきつる松江の浦の夕月夜 ほのめく浪に秋を見せけり 伊達千廣(出雲国名所歌集)
伊達千廣は紀州藩士、陸奥宗光の実父


松江にて
つるあまにかあらんみづうみの 沖に小舟のあまたみゆるは 俊信宿禰(出雲国名所歌集)


スズキ釣りが盛んだったのか






橋多き松江の街をゆきにけり人力車夫とものを云ひつつ 吉井勇


梅雨めきて夕映ながし松江城 水原秋桜子






あと、江戸時代の松江藩七代当主の松平治郷、通称不昧公は和菓子が大好きであった。城下の和菓子店は競って新作の和菓子を考案して不昧公へ献上した。
不昧公はそれら和菓子を和歌で詠み、名前を付けた。


散るは浮き 散らぬは沈む紅葉ばの 影は高雄の山川の水 山川(風流堂)
曇るぞよ 雨ふらぬうちに摘んでおけ 栂の尾山の春の若草 若草(彩雲堂)
春菜さく野辺の朝風 そよ吹けば 飛びかふ蝶の袖そかすそふ 菜種の里(三栄堂)
写真は「島根県観光写真ギャラリー」より












新型コロナのワクチンができて、特効薬ができた暁には
松江を再訪したいと思います。






copyright(C)2012 すさまじきもの〜「歌枕」ゆかりの地☆探訪〜 all rights reserved.