すさまじきもの ~歌枕探訪~


三毳山(みかもやま)(栃木県栃木市)






下毛野(しもつけの)三毳(みかも)の山のこ(なら)のすまぐはし()ろは誰が()()たむ 万葉集
下野の三毳山にはえる小楢のように美しいあの子は、どんな男を
夫として笥をもつのだろう(訳:奈良県立万葉文化館) 


万葉自然公園かたくりの里管理センターの裏に歌碑





三毳(みかも)山」の『毳』という字を初めて知った。


小学館デジタル大辞典によると、
 毳(むくげ)
 薄く生えた柔らかな毛。にこげ。うぶげ。「髪の生え際の—」

とあり、なにか女性の美しさを連想させる。


歌の内容も、あの美しい女性は誰に嫁ぐのだろうか、であり「美しい女性」を導くためにコナラの木とともに『毳』を使っている。


(かも)」の字ではダメなようだ。


どうも「三毳山」は汎用性がなく、使い勝手が悪いのか、この万葉歌に影響を受けた歌を見つけることができなかった。

「三毳山」は歌枕になり得ず、一発屋となってしまった。
(地元の図書館とかに行ったらこの万葉歌の派生歌を見つけることが出来るかも知れないが)






■ 現地訪問


これが三毳山、車で移動しながら駐車できる場所を探して撮影するので、ろくな写真が撮れない
北西から



これも、電線が邪魔、北西から



これはコンビニに寄ったときに歩いて撮影ポイントを探した
東から撮影



万葉自然公園かたくりの里管理センターに歌碑があるという情報に接したので行ってみた。閉鎖されているのか、人気が無かった



駐車場も閉鎖



歌碑を探して建物の裏に回ってみた



万葉歌碑を発見












「みかも山」と表記されることが多いようです





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