すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


三室山(奈良県三郷町)




奈良県三郷町立野にある標高137メートルの小高い山が百人一首の歌枕、「三室山」らしい。



三郷町の大正橋から撮影。
逆光でよくわからない。



あらし吹く み室の山の もみぢばは 竜田の川の 錦なりけり 能因法師(百人一首)
山風が吹いている三室山の紅葉が吹き散らされて、
竜田川の水面は錦のように絢爛たる美しさだ。
(小倉山荘のホームページより)


嵐によって三室山から散ったもみじ葉が、竜田川に舞い落ちてる状況を詠んでいるが、竜田川とは今の大和川のこと。三室山から舞い散ったもみじ葉は多分この辺りの水面に浮かんでいたのだろう。


大正橋から上流方向を望む。
JR大和路線の大和路ライナーが走っていた。




「大和万葉旅行」(堀内民一)の地図


この地図のとおりである。
「竜田湊」とは大和川海運の舟だまりで、このあたりの流れは淀んでいたのだろう。





大正橋から大和川の下流方向を写す。
この先の急流になるところが亀の瀬。







もう一首


龍田川 もみじ葉流る 神なびの みむろの山に 時雨降るらし 読人不知(古今和歌集)


柏原市のホームページによると、この歌が発端になって、竜田川が紅葉の名所になったという。





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う〜ん、百人一首の歌枕の地って、ワクワクします。





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