すさまじきもの ~歌枕探訪~


見馴川(みなれがわ)(奈良県五條市)








世の中はなぞ大和なるみなれ川 見馴れそめてぞあるべかりける 新勅撰和歌集




マイナーネタ!


「見馴川」の現在の名称は「寿命川(じゅみょうがわ)」。

金剛山系の神福山に源を発し、南流して五條市内で紀ノ川に注ぐ。

いやはや、どこにでもある一般的な川であるが、「見馴川」という、ちょっと変わった名前のお陰で、歌に詠まれて、それが勅撰集に入集されて、現在に伝わったということ。










■こんな川


見馴川、五條市の「金剛の湯」の駐車場より撮影
(新町2丁目2−874)

一般的な川の流れであったが、この川の向こうに見えるのは、幻の鉄道、五新線のアーチ橋の遺構。

五新線は、奈良県五條市から十津川をつたい和歌山県新宮市まで鉄道で結ぶ計画で、建設が進んだがモータリゼーションの進展により断念。




これも、五新線の土木遺構と、手前の見馴川
この先で紀ノ川に注ぐ



これも















世の中に、鉄道の廃線跡は数多ありますが、
未成線の跡地は珍しいです





copyright(C)2012 すさまじきもの~「歌枕」ゆかりの地☆探訪~ all rights reserved.