すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


三島野(富山県射水市)




「三島野」は万葉時代に大伴家持らが鷹狩をした地。
三島野の場所の特定については、古来様々な説があるようだが、だいたい現在の富山県射水市のJR越中大門駅の辺りということになっている。


グーグルマップの航空写真地図を眺めてみると、広大な田んぼが広がっている。鷹狩がどんなものか想像できないが、たぶん鷹狩に適した場所なのだろう。


近くには三嶋野神社があり、まあこれで確定なのだが、実際に訪問したのは三嶋野神社ではなく、そこからすぐ近くの藤巻神明宮。
なぜなら、藤巻神明宮には万葉歌碑が設置されているため。


やはり歌碑があるところは格別なもの。
歌枕の地など、実際はあやふやなものだが、歌碑があれば、あたかも故人が歌を詠んだのはこの場所であるかのような錯覚に陥る(ことがある)。









では、先ず万葉歌の紹介


矢形尾の 鷹を手に据ゑ 三島野に 狩らぬ日まねく 月そ経にける 大伴家持(万葉集)


射水市藤巻の藤巻神明宮に歌碑



三島野で鷹狩りをしない日が一か月続いた、云々の内容。
これだけではよく分からない。
なにかこれ以上のことが起きたのだろう。











そういうわけで、射水市藤巻の藤巻神明宮に訪問した。


これが藤巻神明宮。村の鎮守社程度のたたずまいであった。



ところが、この万葉歌碑があることでこの藤巻神明宮のVALUEが急騰!









周辺の写真
古代の三島野は野原だったのだろうが、現在では田んぼと工場地帯になっている。














ちなみにこの写真の右手の林が三嶋野神社。
こんなに近かったのだが、雨が降っていたのと、先を急ぐ旅だったことからパスした。










地図のマークは藤巻神明宮







田んぼを見ると自然を感じますが、
田んぼも人が造ったものなので、
工場と同じ人工物です。







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