すさまじきもの 〜歌枕★探訪〜 |
御手洗川(京都市左京区)
下鴨神社の境内の御手洗池から御手洗川が流れている。 かつては地下水の水位が高かったため、自然に湧出していたが、現在ではポンプで注入しているらしい。 池の畔に御手洗社があり、無病息災を祈る夏祭「みたらし祭」が催行されるとのことだが、よく知らない。 「御手洗社」と「御手洗池」 ここから「御手洗川」がスタート 輪橋(そりばし)。なんとも由緒あり気な光景。 そして、この輪橋の手前左にあるのが有名な梅の木、「光琳の梅」。 「光琳の梅」 秋に訪れたので、梅なのか何なのか分からなかった。 なお、この梅と御手洗川をモチーフにしたのが下の日本画 |
う〜ん、素晴らしい! その後、御手洗川は境内を曲がりながら流れていくのだが、川の上にも建物があって、その名は「橋殿」というらしい。 こんな由緒ある御手洗川を詠んだ歌 |
恋せじとみたらし川にせし禊(みそぎ) 神はうけずもなりにけるかな | 伊勢物語 | |
(私訳)恋を断つと誓って御手洗川に禊をしたのに、神さまは聞いてくれなかったのかな、 ますます恋心が増していく〜 |
伊勢物語の在原業平の歌。 神をも畏れない、本当に調子のいい歌である。 |
君がため御手洗川を若水にむすぶや千代の初めなるらむ | 式子内親王 |
影宿すみたらし川の清けさは月もや今宵天くだるらむ | 頼政集 |