すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


御手洗川(京都市左京区)






下鴨神社の境内の御手洗池から御手洗川が流れている。
かつては地下水の水位が高かったため、自然に湧出していたが、現在ではポンプで注入しているらしい。

池の畔に御手洗社があり、無病息災を祈る夏祭「みたらし祭」が催行されるとのことだが、よく知らない。


「御手洗社」と「御手洗池」
ここから「御手洗川」がスタート



輪橋(そりばし)。なんとも由緒あり気な光景。
そして、この輪橋の手前左にあるのが有名な梅の木、「光琳の梅」。



「光琳の梅」
秋に訪れたので、梅なのか何なのか分からなかった。





なお、この梅と御手洗川をモチーフにしたのが下の日本画


紅白梅図屏風(国宝、尾形光琳)MOA美術館


う〜ん、素晴らしい!











その後、御手洗川は境内を曲がりながら流れていくのだが、川の上にも建物があって、その名は「橋殿」というらしい。






こんな由緒ある御手洗川を詠んだ歌


恋せじとみたらし川にせし禊(みそぎ) 神はうけずもなりにけるかな 伊勢物語
(私訳)恋を断つと誓って御手洗川に禊をしたのに、神さまは聞いてくれなかったのかな、
ますます恋心が増していく〜 
 


伊勢物語の在原業平の歌。
神をも畏れない、本当に調子のいい歌である。





君がため御手洗川を若水にむすぶや千代の初めなるらむ 式子内親王


影宿すみたらし川の清けさは月もや今宵天くだるらむ 頼政集







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御手洗池はみたらし団子の発祥の地だそうです。
湧き出す水の泡の形をあらわしたそうです。







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