すさまじきもの 〜歌枕★探訪〜 |
宮川(三重県伊勢市)
紀伊半島の大台ケ原に源を発し、三重県伊勢市で伊勢湾に注ぐ。 一級河川。 豪雨地帯を源流としているので昔はたびたび洪水を引き起こした。 伊勢参りの人々が歩く伊勢街道は、宮川の下流地帯を北から南へ渡っているが、当然江戸時代までは架橋されておらず、人々は渡し舟を使って宮川を渡っていた。 宮川の渡しの浮世絵が残っている (歌川広重 画) ![]() 三重大学図書館より 江戸時代は伊勢のお蔭参りブームもあって、大変なにぎわいだったようだ。 現在の姿 ![]() 度会橋の東詰から上流を望む ![]() 「名勝 宮川堤」の碑。 宮川の堤防は昔から桜の名所になっていたらしい。 ![]() 橋脚。 宮川の右岸にある伊勢神宮を守るため、古来為政者たちは宮川の右岸の堤防を増強し、洪水の際は左岸が切れるように仕向けていたらしい。 そんな宮川を詠んだ歌 |
宮川の春たつ空の初風にうちいづる波の花や散るらん | 後鳥羽院 | |
契りありてけふ宮川のゆふかづら 長き夜までもかけてョまむ | 藤原定家朝臣(新古今集) | |
ながれいでて御跡たれますみづ垣は宮川よりのわたらひのしめ | 西行 |
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