すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


餅井(もちい)(横浜市南区)







【廻国雑記ネタ】




室町時代の高僧、道興准后が東国巡礼の旅で鎌倉へ行く途上、餅井坂という急坂にさしかかった。

道興准后は、餅井坂というからには、坂を上ったところに茶店があって美味しいお餅が食べられるのだろうと勝手に思い込んだ。

道興准后はお餅が大好物だったようだ。

ところが、喘ぎながら坂を登ったところにあった茶店には餅は売っていなかった。




そこで道興准后が詠んだ歌


行きつきて見れ共みえずもちゐ坂ただ藁靴に足をくはせて 道興准后(廻国雑記)
ようやく,もちい坂に行きついて,その坂の名にあるもちを食えるかと思ったが,
もちは見えず,ただはいているわらじが,足にくいこんでいるだけである。
(現地案内板より) 




特に感想もないような歌である。









■ 現地訪問



これが餅井坂



もう一枚



史跡として整備されている



「餅井坂」の石碑



餅井坂を坂の上から撮影














逆に、餅井坂の茶店で餅を売れば名物になっていたと思います





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