すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


室津(兵庫県たつの市)






iPhone6で撮ったパノラマ写真。
この写真が撮れたことで大満足。



なお、普通モードで撮った写真もそれぞれ素晴らしい。
















室津といえば遊女発祥の地らしく、遊女にまつわる伝説がいろいろある。
なかでも法然上人の遊女友君との邂逅は有名。



(法然と遊女の話)
・法然上人は讃岐へ流される途中に室津に立ち寄り、遊女友君と出会う。
・実は、友君は木曽義仲の側室の山吹御前であった。遊女に身をやつした友君は罪を嘆いて法然に救いを求めた。
・法然は、念仏を唱えよと友君に諭し、歌を詠み与えた。

仮そめの色のゆかりの恋にだに、あふには身をも惜しみやはする 法然

・法然は自分の頭の形の像を与え、この地を去った。
・友君は感激し、粘土で胴体部分を作り、法然上人の像を完成させた。
・この法然上人像は今でも室津に残っているらしい。



その他、いろいろあるらしいが割愛。






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室津関係の歌の紹介


浅ましや室津のうきとききしかど 沈みぬる身の泊りなりけり 源俊頼(夫木和歌抄)


室の海や瀬戸のはや舟なみたてて片帆にかくる風のすずしさ 藤原信実(拾遺風体集)


室の浦の瀬戸の崎なる鳴島の磯越す波に濡れにけるかも 万葉集


花漆ぬる人もなき今宵かな ありとても頼まれもせず 花漆






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播磨名所巡覧図会「室津」

早稲田大学図書館














街中の道はたいへん狭く、車で通るのは大変でした。





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