すさまじきもの ~歌枕探訪~


(神戸市灘区)






神戸の灘といえば、日本酒のメッカ。
有名な灘五郷。
上質のミネラル水が得られる神戸市の灘一帯では江戸時代から酒造りが盛ん。
六甲山からの地下水はこの付近で湧出するという。








酒造りに使用されるのは「宮水」という日本酒に適した井戸水。
江戸時代に宮水が発見されて以降、灘の酒は他産地の酒をそのクオリティで圧倒した、そうだ。




酒蔵巡りができるらしい。




こんな灘を詠んだ歌


芦の屋の塩焼いとまなみ黄楊の小櫛もささず来にけり 伊勢物語



春はなほながき日ぐらし引く網のこころゆるべぬの浦人 源行家



歌の内容は、日本酒のメッカとかではなく、うら寂しい海辺の集落の漁師たちを描いたもの。
灘の酒造りは江戸時代から本格的になったらしい。

灘といっても一般名詞のようでよくわからない。
摂津名所図会には「尼崎大物浦より鳴尾・西宮・打出・五百崎・御田・御影・大石・脇濱・神戸・兵庫まですべて灘目といふ」とある。
ただし現在では灘は神戸の地名になっている。
灘区があり、東灘区があり、灘駅もある。
灘駅に行ってきた。


JR灘駅。
階段状の意匠を凝らした建物であるが、なんとも無味乾燥とした外観であった。



こっちは阪神電鉄西灘駅



西灘駅の近く。
昔はこの辺りまで海であったようだ。
写真では阪神高速道路の高架が見えるが、現在ではその向こうも埋立地が続いている。









灘高という超難関校がありますが、関係あるのかな?





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