すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


名高(和歌山県海南市)

 和歌山県海南市の海辺は黒江湾と呼ばれていた。
そこの海岸を「名高の浦」と呼び、歌枕となっていた。
現在では沖合まで埋め立てられ、工業地帯となっている。

仕事で海南市に行くことがあり、昼の休憩タイムに歌碑巡りをした。



JR海南駅


紀勢線の普通電車は懐かしの117系






紀伊の海の名高の海の浦に寄する波音高きかも逢はぬ児ゆえに 万葉集
紀伊の国の海の名高の浦に打ち寄せる波の様に、人の噂の高いことだなあ。
まだ逢ってもいないあの娘との間に噂が立ってしまったよ。


海南駅南の高架下に万葉歌碑

緑色片岩製の歌碑は和歌山でよく見か
けるが、歌碑の材料として本当に最高!




紫の名高の浦のなびき藻の心は妹に寄りにしものを 万葉集
 名高の浦に靡く藻のように私の心はあなたに靡きよってしまったものを


JR海南駅前のロータリーに歌碑

立派な歌碑であった。
大理石製か




海南駅の駅前風景を撮ってみた






駅前風景三連発
まったく閑散としている




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市内を歩いてみた





紫の名高の浦のなびき藻の心は妹に寄りにしものを 万葉集
 名高の浦の愛子地には袖を触れるだけで
そこに寝ることもなく終わってしまうのだろうか


労金海南支店東の歩道横に歌碑




紫の名高の浦の名告藻の磯のなびかむ時待つ我を 万葉集
名高の浦の海藻が磯になびいて来る時を待つように
恋人が私になびいてくる時を待つわたしだ 


海南市役所前(北側)に歌碑




市役所の住所は海南市日方(ヒカタ)であるが、これは
昔ここが干潟であったことによるらしい。


海側から市役所を望む。
ここら辺が干潟だったのだろう。


いまはここから遥か沖合まで埋め立てられている。










仕事でよく行きましたが、何もないところです。





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