すさまじきもの 〜歌枕
★
探訪〜
七栗の湯
(三重県津市)
三重県津市郊外の温泉地。
現在では榊原温泉というが、むかしは「七栗の湯」と呼ばれていた。
伊勢参宮の際の湯垢離の地として大いに栄えたようだ。
清少納言の枕草子にも
『湯は
七栗の湯
有馬の湯 玉造の湯』
(117段)と讃えられている。
安直というか何というか、旅館「清少納言」があった。
伊勢参宮の湯垢離の場所であったものの、七栗の湯に関して残されている歌は圧倒的に恋の歌が多い。
というか、恋の病に効く温泉として有名であったようだ。
現在の榊原温泉のキャッチフレーズは「恋の湯治場 榊原温泉 〜お伊勢さん湯ごりの地〜」である。
恋の病の歌
つきもせず
恋に涙をわかすかな
こや
七くりのいで湯
なるらん
相模(
後拾遺集)
一志なる
七栗の湯
も君がため
恋しやまず
と聞けばものうし
夫木和歌抄
世の人の
恋の病のくすり
とや
七くりの湯
のわきかへるらん
堀川後度百首
しるしあらば
七くりの湯
を七めぐり
恋の病
の御殿にやせん
牡丹花肖柏(
春夢草)
(湯元 榊原館のホームページ参照)
そんな榊原温泉(元 七栗の湯)はこんな感じ
なんともいい感じの温泉宿であった。
若い頃に来ていたら恋の病も治っていたかも
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