すさまじきもの 〜歌枕★探訪〜 |
奈良山(奈良市)
今から書こうとしている「奈良山」について、WIKIPEDIAで素晴らしい概要説明がなされていた。
・・・・・・まあ、これに尽くされてる。 そんなこんなで、今回の歌枕である奈良山の歌姫峠にある添御縣坐神社(奈良市歌姫町999)に行ってきた。 ![]() 奈良山の丘陵を、奈良から京都へ超える峠は二つある。 平城京の大極殿跡をまっすぐ北上した峠道が「歌姫越え」、東大寺転害門の前から北上する峠道を「奈良坂」という。 古代に「歌姫越え」が拓かれ、中世からは「奈良坂」が一般的になった。 万葉集の時代は「歌姫越え」がよく利用されたようだ。 ![]() 参道入口は「歌姫越え」の峠道から入る。 峠という場所柄、駐車場がとても不便な場所にある。冷や汗ものだった。 ![]() それにしても「歌姫」っていい名前。 ![]() 峠の様子。 道は細いのに、結構な車の通行量があり、地元の人も大変だろう。 ここは国境の峠なので、古来なにかと和歌が詠まれてきたようだ。 |
佐保過ぎて 奈良の手向に 置く幣ぬさは 妹を目離めかれず 相見しめとそ | 万葉集 |
このたびは幣もとりあへず手向山 紅葉の錦神のまにまに | 菅原道真(百人一首) |
どちらも旅の安全を祈願した歌のようだ。 ※菅原道真の歌の方は東大寺の奥の手向山にも歌碑があった。百人一首の歌なので、ゆかりの地としていろんな所が名乗りあげているのだろう。 |
もう一度整理しておくと、 今回訪問したのは「歌姫峠」の「奈良山」で、Wikipediaの「平城山(ならやま)丘陵」の西側の峠道 東側には「般若寺」の前を通る「奈良坂」がある。 これらは行政区分としての「奈良」」とはまた違う。 |