すさまじきもの 〜歌枕★探訪〜 |
縄の浦(兵庫県相生市)
湾口部から深く入り組んだ相生湾、これが万葉歌に詠まれている「縄の浦」で、古代は絶好の風待ちの湊だったのだろう。 近代以降、相生湾は造船業が栄え、播磨造船所(現在のIHI)の本拠地として中核都市となり、新幹線の駅もできてしまった。 現在では、昔の造船業隆盛だったころの面影が町のそこらかしこに残る、一般的な地方の町になっている。 |
相生湾に沿ってのドライブは軽快で楽しかった。 自然と、造船所が織りなす絶妙な風景は、なにか懐かしさを感じさせてくれた。カメラポイントはたくさんあったはずだが、なぜか写真として残っていたのはこんな写真だけ。 ![]() う〜ん、 ![]() 大型船(?)二隻が写っているのだが・・・ ![]() なんとも・・・ こんな相生湾、むかしの「縄の浦」を詠んだ歌 |
繩の浦に 塩焼く煙 夕されば 行き過ぎかねて 山にたなびく | 万葉集 | |
縄の浦で塩焼く煙は、夕なぎの頃になると、流れもあえず山に まつわりついてたなびいている(相生市教育委員会) |
縄の浦ゆ背向に見ゆる奥つ島漕ぎ廻る舟は釣しすらしも | 山部赤人(万葉集) | |
縄の浦にたどりついて振り返るとはるか沖合に見える島、あの島のあたりを 漕いでいる舟は、まだ釣りのまっ最中らしい (相生市教育委員会) |