すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


二上(ふたかみ)(奈良県葛城市)

大阪生まれの人にとって二上山は金剛葛城山とともに小学校の時の遠足とかの思い出があり、明るく楽しいイメージです。
それが奈良側から見た場合は、沈みゆく夕日の位置関係からか、さみしい感じがします。

それからやはり歴史上の悲劇の主人公、大津皇子が謀反の疑いを懸けられて自害に追い込まれて二上山に葬られたこと、また姉の大伯皇女が悼んで詠んだ歌があまりにも秀逸で人口に膾炙したことが、二上山を物悲しいイメージにしてしまったのだと思います。


うつそみの人なる我や明日よりは二上山を弟とわが見む 大伯皇女(万葉集)
現実の世の人であるわたしは明日からは二上山を弟だと思って偲んで過ごします




列車の中から撮りました
(近鉄南大阪線当麻寺付近)


これも
奈良では雄岳が右にあります


歌の中では「ふたかみやま」と呼ばれています










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