すさまじきもの 〜歌枕★探訪〜 |
夏目漱石の小説『草枕』は、漱石が英語教師として熊本の第五高等学校に赴任中の明治29年の年末から翌年の正月にかけて、近郊の小天温泉に保養のために訪れたときの体験を元にしたもの。 小天温泉へ行くには二つの峠を越えていかねばならない。 野出峠と鳥越峠であるが、『草枕』の中で「おい、と声をかけたが返事がない」の舞台となった峠の茶屋はどちらの峠なのか分からない。 現在、野出峠には茶屋の跡地が保存され、茶屋公園が整備され、漱石の句碑がある。 ![]() 峠の山道。草枕道と名付けられている。 ![]() 茶屋の跡地 ![]() 茶屋公園。展望台がある。 海が展望できるところに漱石の句碑 野出峠から眺めた風景を詠んだもの |
天草の後ろに寒き入日かな | 夏目漱石 |
峠から天草方面を見ると、冬の夕日が見えたというもの。 実はこの句碑の立っている展望台の方向は西北西であり、目の前に島原半島や雲仙岳が見えるハズ。 ![]() 霞がかっていてよく見えない。 ![]() GoogleEarthで方角を確認。 天草の方向はもっと左である。 ![]() 西南西の方向が天草であるが、全然見えない。 ![]() こんなかんじ どっちでもいいのだが。 【注意喚起】 駐車場から畑の横の小径を上っていくのだが、真夏だったのでヘビが出てこないか心配で、下ばかり見ながら進んでいたところ、大きなクモの巣に顔から突っ込んでしまった。クモは逃げたようだが、クモの巣が顔や頭に張り付いてしまい、大変なことになった。 滅多に人が通らないのだろう。 ![]() ![]() 駐車場から茶屋公園に向かう道 |