すさまじきもの 〜歌枕★探訪〜 |
博多湾のど真ん中に浮かぶ島。 「のうこしま」ではなく「のこのしま」。 昔は「残」「能許」「能挙」「乃古」とも記された。 博多という大都会の近くにありながら、豊かな自然が残っており、福岡市民の行楽地になっている。 福岡市の姪浜から渡船で10分で着くそうだ。 ただ、今回は現地を訪問していない。 飛行機や対岸から撮った写真を紹介する。 ![]() 福岡空港着陸間近、真ん中の島が能古島。 ![]() これは生ノ松原から撮影。南の方角から。 ![]() 韓亭の方から撮影。西の方角から。 能古島を詠んだ歌 |
風吹けば 沖つ白波 かしこみと 能許の亭に数多夜そ寝る | 万葉集 | |
(私訳)沖合では恐ろしげな風が吹いて白波が立っている。 このため舟が出られず能古島の停泊地に何泊も足止めされている。 |
韓亭 能許の浦 波立ちぬ日はあれども 家に恋ひぬ日はなし | 万葉集 | |
(私訳)韓亭や能古島の海に波が立たない日はあるが、家に帰りたいと 思わない日はない。 |
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