すさまじきもの 〜歌枕★探訪〜 |
千代 |
広橋兼仲 |
大嘗会の歌。 え〜と、『子の日の小松引き』とは、常緑の松にあやかって長寿を願うこと。 冬になっても松は葉を落とさず緑を保つ生命力の強い木であることから、古来より、松は神聖な木とされ、不老長寿のシンボルとされてきた。 正月の最初の「子の日」に郊外に出て、松の若木を根っこから引き抜いて、長寿パワーを貰い受けようとしたのが『子の日の小松引き』で、貴族の正月の行事であった。 この歌は、「野宮の原」に出掛けて、松の若木を引き抜いて、天皇の世が永遠に続くことを寿いだもの。 「和歌の歌枕地名大辞典」によると、「野宮の原」は現在の近江八幡市金屋町の野々宮神社の辺りの野原のことと記述されていた。 |
野々宮神社の鳥居前のストリートビュー。これが「野宮の原」の現在の姿。 歌の対象は『神社の辺りの野原』だったが、私が撮影した写真は『神社』のみで、訪問時にちょっと頭の中が混乱していたようだ。 ■野々宮神社 ![]() 社頭の鳥居 ![]() 拝殿 ![]() 本殿 野々宮神社は、それなりの規模の、地元の鎮守社で、なんとも落ち着いた気分になれる、とても好感が持てる神社であった。 |