すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


能登の島(石川県七尾市)




能登半島の七尾湾に、湾内を塞ぐように浮かぶのが能登島。
大きな地図で見る限り、入り組んだ地形であるが、島には見えない。
私もこの歳になるまで、こんな島があるとは知らなかった。

しかしまあ、よくこんな遠くの最果ての地まで来たもんだ。
私の住む大阪からは本当に地の果てに来たように感じる。
それもこれも、大伴家持が能登島を詠んだ万葉歌の歌碑が、のとじま水族館の前に設置されているとの情報を得たからだ。

2017年8月、盆休みの時期にのとじま水族館へ訪問した。
予め収集していた情報によると、万葉歌碑は水族館の前にあるとのこと。




【のとじま水族館】 石川県七尾市能登島曲町15部40





これが「のとじま水族館」



夏休みと盆休みでかなり混んでいた。
こんな辺境の地(失礼)の水族館が予想もしない大盛況。



ジンベエザメもいるとかいないとか。




だが、どこを探しても目指す万葉歌碑が見つからない。





警備員の人に聞いたが、知らないらしい。
真夏の炎天下で、まわりはカップルか親子連れか三世代家族ばかりの中、中年男性が一人で万葉歌碑を探し続けることに滑稽さを覚えてきて、探索はキッパリ諦めることにした。



臨時駐車場もいっぱいであった。



とぶさ立て 船木伐るといふ 能登の島山 今日見れば 茂しも 幾代神びそ 大伴家持(万葉集)
とぶさを立てて船材を伐るという能登の島山。今日見ると
木立が生い茂っている。幾代を経ての神々しさなのか。
「越中万葉をたどる」(高岡市万葉歴史館)
 



往古、能登島は船を作るための木材の供給地であったようだ。
大伴家持は、能登島に生い茂っている木々を見て、その神々しさに感心している。
現在では林業は途絶え、半農半漁の島になっているらしい。













結局、目的の万葉歌碑に出会えなかったが、能登島への行きと帰りにいろいろ写真を撮ったので掲載する。



【七尾北湾】











【ツインブリッジのと】







【能登島大橋】




能登島大橋ロードパークから能登島大橋を望む















能登島にはその他にも絶景ポイントが色々ありました。







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