すさまじきもの ~歌枕探訪~


能登瀬川(滋賀県米原市)





さざれ波 磯越道なる 能登瀬川 音のさやけさ たぎつ瀬ごとに 万葉集


能登瀬の町の県道246号線沿いに歌碑
経緯度 : 35.328379, 136.321877



高湍なる 能登瀬の川の 後も逢はむ 妹には我れは 今にあらずとも 万葉集


米原市能登瀬750−1 能登瀬会館前に歌碑





万葉集で詠まれている能登瀬川。
能登瀬川の場所についてはいろいろな説があるが、奈良県の曽我川とともに、滋賀県米原市を流れる天野川も有力な候補地となっている。
米原市の天野川の旧称は能登瀬川で、現在も能登瀬という集落がある。
そしてなんと言っても二つの歌の歌碑が集落の中に設置されていることで、地元の強い熱意を感じる。






天野川、旧称能登瀬川の現在の姿


能登瀬の意長橋から下流方向を撮影



上流方向。なんとも幻想的な風景であった。



能登瀬会館に史跡が整備されていた。





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このページを作った後に気付いたことだけど、この天野川のもう一つの旧称は息長川で、これも万葉故地のひとつ。
琵琶湖に注ぐ河口付近に歌碑がある。











マイナーだけど、地元が大切にしている万葉故地が大好きです













【追記】




能登瀬川の辺りは「越智の菅原」という万葉故地であるとの説がある。


しなたつ筑摩狭野方息長遠智の小菅編まなくに
い刈り持ち来敷かなくにい刈り持ち来て置きて我を
偲はす息長遠智の小菅
万葉集
真玉(またま)つく越智の菅原我れ刈らず人の刈らまく惜しき菅原 万葉集








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