すさまじきもの 〜歌枕★探訪〜 |
野山の里(岡山県吉備中央町)
飽かずこそ春の野山の里人は くもりなき世の月を見る哉 | 藤原隆教(夫木和歌抄) |
「野山の里」って、なんか笑えてくるような地名である。 「野山」って一般名詞のようで、「野山」の現地の風景が容易に想像できる。 多分、野原と山があるのだろう。 その野山の場所の説明として、『おかやまの和歌』(岡山県郷土文化財団)の説明は以下の通り。 ・もとの賀陽郡野山西村 ・野山北村 ・備中松山の東四キロ、旧野山村にある ・のちの吉備郡大和村 ・現上房郡賀陽町 大阪在住の私にとって、この説明では全く分からなかった。しかも現在は吉備中央町になっているという。 このためグーグルマップにおいて、吉備中央町の「野山」で検索をしてみた。すると、次の三地点の候補地が示された。 ・野山温泉 ・野山城跡 ・備中松山藩 野山学問所跡 野山城跡は山城で登るのが大変そう。野山温泉は日帰り温泉で、隣には道の駅があるらしく、とても魅力的であったが、結局は「備中松山藩 野山学問所跡」へ訪問。 歌が詠まれた鎌倉時代と、学問所があった江戸時代では、時期が異なるが、多分同じような場所なのだろうと思った次第。 【現地訪問】 グーグルマップで示された場所に着くと、こんな看板があった。 「歴史の里 野山の郷」とある。ここが野山の里の名残りだろう。 説明板があった。 ここで山田方谷が学問所を開いたらしい。 看板は国道484号線沿いにある。 周りの風景 家が野原越しに見えた ここなんか、まさに野山の里って感じである。 |