すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


濡衣塚(福岡市博多区)





無実なのに罪を負わされるという意味の「濡れ衣」の語源の伝承地。
一体どんなエピソードがあったのかというと、え〜と、福岡観光のホームページの「福岡よかとこ」((社団)九州ブランド協議会)から転載、

 その昔、聖武天皇の時代(8世紀頃)に、筑前の国司として、佐野近世が妻と一人娘・春姫を連れて赴任したが、在任中に妻が亡くなったため、土地の娘を後妻として迎え一女を授かったそうな。ところが、連れ子の春姫が疎ましく思えた後妻が、漁師に「春姫様が釣り衣を盗むので困っている」と近世に訴えさせ、その証拠にと、濡れた釣り衣を着て眠っている春姫の姿を見せられた近世は逆上してその場で春姫を切って捨てたとか。一年後、近世の夢枕に無実を訴える春姫が現れ、自分の行動を悔いた近世は出家して石堂川の畔に濡衣塚を造ったとされています!

これはこれで良いのだが、実は春姫が近世に無実を訴える場面で、二首の歌を詠んだという追加情報がある。


それがこの歌


脱ぎ着する そのたばかりの 濡れ衣は 長きな無き名の ためしなりけり 濡れ衣伝説

濡れ衣の 袖よりつたふ 涙こそ 無き名を流す ためしなりけれ 濡れ衣伝説




歌が登場するのなら、当ホームページでも取り上げなければならないと、九州旅行の際に現地訪問してきた。



■濡衣塚 ・・・ 福岡市博多区千代3丁目


濡衣塚の参道



これが濡衣塚



伝承では石堂川の畔に塚を作ったとのことだが、現在では御笠川が流れている。
この橋は石堂橋。



橋の欄干に濡衣の絵がはめられている。
近世が濡れた衣を指差して春姫を詰問している場面。



「石堂丸」の絵もあったが、よく知らない。


















駐停車禁止のところに車を停めたので、
現地滞在時間は20秒程度でした。






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