すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


丹生神社(群馬県富岡市)






真金(まかね)吹く丹生(にふ)のま(そほ)の色に出て言はなくのみそ我が()ふらくは 万葉集
巻14-3560


富岡市下丹生の丹生神社に歌碑





万葉集の巻14は東歌を収録しており、この歌も東国で詠まれたもの。

「真金吹く」は吉備や丹生に掛かる枕詞。

真金(=金属)を吹く(=精錬)ということから金属に関連しており、鉄の山地であった吉備国や、水銀の山地の丹生を導くものとなっている。

意味は「金を作り出す丹生の赤土のように目だってはことばをかけないだけだ。わが心の恋は(奈良県立万葉文化館)」で、恋の歌。

万葉故地としては、群馬県富岡市の丹生川沿いの地が比定され、現地にある丹生神社に上掲の万葉歌碑が設置されている。






■現地訪問




丹生川沿いの風景




丹生神社(富岡市下丹生1)




社殿




舞殿?











丹生神社は、一見、村の鎮守社クラスの(たたず)まいであった。


万葉歌碑がなかったら、ここに行くこともなかっただろう。











とりあえず訪問したことに満足しています





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