すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


大垣(岐阜県大垣市)




大垣かぁ〜

岐阜県西部の小都市なのだが、「奥の細道」で江戸から旅立った松尾芭蕉が東北から日本海を回って最後にたどり着いたのが大垣の地。
なんとも中途半端感が否めないのだが、なにか大垣に目指すべきものがあったのかな?
現在大垣では、「奥の細道むすびの地」として各種の史跡が整備されていると聞く。西濃の小都市であろうが、これは是非とも訪問しないわけにはいかない。



「奥の細道 むすびの地 記念館」
大垣は最近はアニメの聖地になっているようで、どうもアニメの方が圧倒的な勢いがあった。(有名なアニメらしい)



【大垣の風景】 ・・・ 「むすびの地記念館」の横

紅葉の終わり時分の訪問。これはこれでいいね。


これなんか、いいかも


これも。


雨降る中、大変であった。


芭蕉と曽良の彫像。写真の角度が悪かった。











芭蕉が長い旅を終えて大垣に到着すると、親しい友人や門人、そして途中まで同行していた曽良までがやってきて歓待される。まるで生き返った人に会ったかのように、みんな喜び労わってくれた。

奥の細道のクライマックスである。



(奥の細道 大垣)
露通も此みなとまで出むかひて、みのゝの國へと伴ふ。駒にたすけられて大垣の庄に入れば、曾良も伊勢より来り合ひ、越人も馬をとばせて、如行が家に入り集まる。前川子、荊口父子、その外したしき人々、日夜訪ひて、蘇生の者にあふごとく、且つ悦び、且ついたはる。旅の物うさもいまだやまざるに、長月六日になれば、伊勢の遷宮おがまんと、又舟にのりて

蛤のふたみにわかれ行く秋ぞ 松尾芭蕉


「奥の細道 むすびの地 記念館」前に句碑

ブラボー!
福井県あたりで中だるみしていたが、美濃国に入るや大垣で友人たちが大勢登場して大騒ぎして、そのまま幕が降りてしまったような感じ。
吉本新喜劇の最後にみんなが出てきて大騒ぎしながら終わるようなものかな?

そして次の伊勢神宮に参るために出発した際に詠んだのが、このハマグリの句。ちなみに、この句碑は「蛤塚」だという。

ハマグリって、桑名の焼ハマグリを連想したのかな?











その他、この記念館の周辺にはいろいろな句碑があった。


惜むひげ剃りたり窓に夏木立 白桜下(木因)


左の方。「奥の細道 むすびの地 記念館」前



霧晴ぬ暫ク岸に立給へ 如行


記念館の前の川を渡ったところに句碑



秋の暮行先々八苫屋哉 木因
萩にねようか荻にねようか 芭蕉
霧晴ぬ暫ク岸に立給へ 如行
蛤のふたみに別行秋そ 愚句(芭蕉
芭蕉送別連句















大垣で終着ということに関連して、JR東海道線の大垣行き夜行
電車についても、なぜ終着駅が大垣なのだろうか





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