すさまじきもの 〜歌枕★探訪〜 |
お初天神(大阪市北区)
前職の仲間たちと7年ぶりに再会し、当方の「おいしい日本酒を飲める店」のリクエストで連れて行ってもらったのがお初天神の北門にあるお初天神ビル2階の酒処「一季」。 出てきた料理は全部おいしかったし、酒も日本全国の美酒を集め、どんどんと杯が進んだ。 ここに連れてきていただいたS先輩に感謝。 ![]() 日本酒・焼酎処 酒肴旬菜 『一季』 ![]() 『一季』のリンク 日本酒好き、美食家にお薦めの店です。 実はこの宴会の4日前の昼間にお初天神を訪問していた。 |
露と散る涙に袖は朽ちにけり 都のことを思い出ずれば | 菅原道真 |
![]() 2021年12月26日、年末の日曜日、NHKの番組「古典芸能への招待」で『京の師走、顔見世歌舞伎』で曽根崎心中が放送された。 京都、南座の華やかな顔見世の舞台であった。 徳兵衛は中村鴈治郎が演じた。 朝ドラ「おちょやん」の鶴亀株式会社の大山社長を演じていた中村鴈治郎と全く違ったキャラで、戸惑った。 【中之巻】 ![]() 天満屋に徳兵衛が忍んでやってくる。 お初は徳兵衛を縁の下に隠す。 ![]() 九平次が徳兵衛の悪口を言いふらすのを聞いて、徳兵衛はおはつの足を首にあてて、死ぬ覚悟を伝える。 いやはや、名場面である。 おはつと徳兵衛は深夜二人で脱出する。 【下之巻】 天神の森についた二人。 徳兵衛はおはつの喉に脇差しを突き刺し、自分は剃刀で喉を刺して死ぬ。 「此の世のなごり、夜もなごり、死に行く身をたとふれば、あだしが原の道の霜、一足づゝに消えて行く」 「七つの時が六つ鳴りて 残る一つが今生の 鐘の響きの聞き納め」 「南無阿弥陀仏を迎へにて、哀れこの世の暇乞。長き夢路を曾根崎の、森の雫と散りにけり」 「未来成仏うたがひなき恋の手本となりにけり」 いやはや、感動の名場面である。 尚、二人がたどり着いた天神の森というのが現在のお初天神の場所である。 つまり、二人が情死したのがお初天神にあった森の中で、それゆえ恋人の聖地となったもの。 |
冒頭に紹介した酒処「一季」はなかなか予約が取れませんが、
ぜひ行ってください。
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