すさまじきもの 〜歌枕★探訪〜 |
大鳥大社(大阪府堺市)
大鳥大社の鳥居
古事記や日本書紀によれば、東征したヤマトタケルノミコト(日本武尊)は東国征伐の帰途に伊吹山で神と戦って傷つき、伊勢の能褒野で死ぬ。死んだ後、白鳥になって大和の琴引原で留まり、また飛び立って河内の古市に舞い降りたので、そこに陵墓が造られたとされている。 ところが堺市にある大鳥大社の社伝によれば、その後再び白鳥は飛び立ち、この地にやってきたため、社を立てて祀ったとされている。 ![]() 境内にヤマトタケル像 平治の乱、平清盛・重盛親子が熊野詣のため都を離れたときに、紀州千里浜で都の急変を聞き、急いで都に帰る途中、大鳥大社に立ち寄り、参拝して戦勝を祈願した。(平治物語) この時の平清盛の歌 |
かよいこぞよ帰りはてなば飛びかけり育み立てよ大鳥の神 | 平清盛 |
平治物語には、清盛らの祈願の際、秘蔵の飛鹿毛(とびかげ)を神馬として寄進した、と記されている。 境内には立派な神馬像があったが、関係あるのかな。 ![]() 境内には与謝野晶子の歌碑もあった。 |
和泉なる わがうぶすなの 大鳥の宮居の杉の青き一むら | 与謝野晶子 |