すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


大峰(奈良県天川村)




正月休み、
家のこたつで「食っちゃ寝、食っちゃ寝」の生活を続けてきたけど、今年は曜日の並びが良いのか悪いのか、果てしなく休みが続き、だんだん家に居づらくなってきた。こたつで寝ている横で掃除機を掛けられたりしたので、ドライブに出ることにした。

目的地は奈良県天川村の天然温泉「天の川温泉センター」
露天風呂で大峰山を見ながらゆっくり温泉につかりたい!


しかしながら、天川村は正月に降った雪がまだ積もっていたため、村の入口のところでUターンして帰ることにした。(残念)

理由は
・ノーマルタイヤであること
・日中に融けた雪が夕方にはアイスバーンになること
・のんびり温泉に浸かりたいが、夕方のアイスバーンを考えると、気が気でないこと



309号線、新川合トンネルを抜けたところ。
午後二時ぐらい。

向こうに見えるのが大峰山系



やっぱり帰ることにした。
(御所市の「かもきみの湯」に行きました)







こんな大峰山にまつわる歌が百人一首にある。


(詞書)大峯にて思ひもかけず桜の花の咲きたりけるを見てよめる
もろ共に哀と思へ山桜 花より外にしるひともなし 前大僧正行尊(百人一首)


詞書の部分で大峰山で詠んだ歌であることが分かる。
修験僧として大峰山で厳しい修業をしていたとき、ふと山桜を見て詠んだものらしい。


同じように、


(詞書)大峰の生の岩屋にてよめる
草の庵なに露けしと思ひけむ漏らぬ岩屋も袖はぬれけり 前大僧正行尊(金葉和歌集)





西行もあった


(詞書)大峯のしんせんと申す所にて、月を見てよみける
深き山にすみける月を見ざりせば思ひ出もなき我が身ならまし 西行(山家集)









やっぱり大峰山には春の桜か秋の紅葉のシーズンに行くべきでした。





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