すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


太我井の杜(おおがいのもり)(埼玉県熊谷市)








埼玉県熊谷市の北部地域は、利根川の氾濫原で洪水の常襲地であった歴史がある。


ただし妻沼の辺りは元々自然堤防だったのか、周囲に比べて微高地であったことから妻沼聖天山歓喜院が造営され、そして門前町が形成され、また利根川の渡船場として栄えた。


鎮守の杜があり、太我井の杜と呼ばれた。古歌が伝わっている。


紅葉散る太我井の杜木綿襷(ゆふたすき)また目にかかる山の端もなし 藤原光俊


太我井神社の鳥居の傍らに歌碑


「木綿襷」をデジタル大辞泉で調べると、『木綿(ゆふ)で作ったたすき。 神事に奉仕するときに用いる。』とあった。よく分らないが。

「山の端」は山の空に接する部分で稜線のこと。山まで遠いので山の形が見えないという、『武蔵野』を詠む時の常套句。

「太我井の杜」は太我井神社の社叢林のこと。







■ 現地を訪ねた


太我井神社 (熊谷市妻沼1480)

え〜と、図書館で今日借りてきた「イラストでわかる日本のお寺と神社」(KADOKAWA)によると、この鳥居は「神明(しんめい)鳥居」。伊勢神宮と同じタイプ



拝殿
左に富士塚があるが、切れて見えない



これら木々が太我井の杜の現在の姿



これも












そこそこ満足感のある訪問でした





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