すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


大谷が原(埼玉県越生町)





入間路(いるまじ)大屋(おおや)が原のいはゐつら引かばぬるぬる我にな絶えそね 万葉集
 入間の郡の府へ通じる路の大谷ヶ原に生える『いわいづら』(ジュンサイ)のように、
自分の方に引いたらずるずるとなびき寄って私に絶えない(離れない)でほしい
(訳:越生町のホームページより)
 


越生町の大亀沼の畔に歌碑







地図の矢印のところにある、こんな丘陵地の谷間の農業用ため池が万葉故地とのこと。大亀沼という。

いはゐつらは「ジュンサイ」のこと。きれいな池だったのだろう。

万葉時代から『ぬるぬる』という表現があったとはびっくりである。

入間路とは、古代に武蔵国と上野国を結んでいた道。







■ 現地訪問


ジュンサイが生えていた大亀池の現在の姿



現地の案内板によると、昭和30年代までジュンサイが生えていたとのこと



現在は「大谷が原萬葉公園」として遊歩道が整備されている



下流方向。谷地に田んぼがあった















とてもマイナーな万葉故地でした





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