すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


立石寺(山寺)(山形市)





松尾芭蕉の奥の細道で有名な立石寺、通称「山寺」。
当地随一の観光地らしく、大勢の観光客でごった返していた。
たとえ芭蕉が訪れなかっても、それなりの観光スポットになっていたと思う。
今回、真夏のみちのく旅行、三泊四日の最終日に訪れたのだが、旅の疲れもあって、山頂近くの奥の院までの石段を上るのがとても大変で、正直、周りの景色など見る余裕がなかった。


とりあえず、大量の写真でご案内。


駐車場に車を停め、立谷川の宝珠橋から山寺を見上げる。
この山を登るのかと、この時点でクラクラした。



ここからスタート。



最初の石段を登ったところにある根本中堂、重要文化財。



大きな銀杏の木があった。
傍らに句碑が二基。

いてふの根床几斜めに茶屋涼し 高浜虚子
我もまた銀杏の下に涼しくて 高浜年尾


高浜虚子の親子の句碑(右:虚子、左:年尾)








そしてこれが松尾芭蕉と曽良の像



芭蕉



曽良







石段は合計1015段。
一段一段上ることによって煩悩が消えるらしいが、それどころでなく、意識も消えそうであった。



こんな仏教遺跡(?)もチラ見で通り過ぎた。



奥の院までもう少し。



奥の院に到着。
真夏の訪問であったが、蝉の声など楽しむ余裕もなかった。



奥の院から振り返る。



これは素晴らしい!



釈迦堂。真夏でない方が写り映えが良いのかも。



今となっては、この建物が何なのか分からない。



納経堂



五大堂



五大堂の中



五大堂からの眺め、素晴らしい!






閑さや、岩にしみ入る蝉の声 松尾芭蕉


根本中堂の傍らに句碑


芭蕉と曽良の像の傍らに句碑


そして、石段の参道沿いに「せみ塚」があった。














「奥の細道」の山寺の段。
素晴らしい文章である。
 山上の堂に登る。岩に巌を重ねて山とし、松柏年ふり、土石老いて苔滑かに、岩上の院々扉を閉ぢて物の音聞えず。岸をめぐり岩を這ひて仏閣を拝し、佳景寂寞として心すみ行くのみ覚ゆ。


芭蕉は相当体力があったのだろう。
わたしは、「佳景寂寞」の境地どころか、疲労困憊から意識が朦朧としていて、あまり覚えていない。















お土産は「山寺の鐘」でした





copyright(C)2012 すさまじきもの 〜「歌枕」ゆかりの地☆探訪〜 all rights reserved.