すさまじきもの 〜歌枕★探訪〜 |
嵯峨野(京都市右京区)
嵯峨野というと、昔から皇族や貴族の別院、別荘が築かれ、さまざまな古典の舞台になっている。 現在でも京都を代表する観光地のひとつ。 嵯峨野はどこをとっても絵になる風景が広がっているが、そのなかでも「嵯峨の竹林」は抜群の観光スポット。 3月のある日曜日に嵯峨野の散策を楽しんできた。 ![]() ![]() ![]() ![]() 外人だらけであった。 外人たちは大声でずっとしゃべっていた。 日本の風景を楽しんでもらえたかな? 閑静、静寂、森閑、粛然、寂々、しじま、静謐 ・・・ これらのイメージとは全く逆で、すさまじい騒々しさだった。 こんな嵯峨野を詠んだ歌は本当にたくさん残っている。 たくさんすぎて紹介できないほどであるが、手元にある分だけ掲載。 |
花を見し秋の嵯峨野の露の色も枯葉の霜にかはる月影 | 俊成卿女 | |
さびしさは秋のさがのの野辺の露月にあとふむ千代の古道 | 後鳥羽院 | |
さがのやま 御幸絶えにし芹川の 千代の古道跡はありけり | 在原行平 | |
おぼつかな春の日數のふるままに嵯峨野の雪は消えやしぬらむ | 西行 | |
此里やさがのみかりの跡ならむ野山もはてはあせかはりけり | 西行 |
春も秋もどちらも詠まれているが、嵯峨野のイメージはやっぱり秋だろう。 その他、「性(さが)」と掛詞にした表現も多い。 さて、二尊院のとなりに「長神の杜」という公園が整備されていて、そこには百人一首の歌碑が閑散と並んでいたりして、殺風景な感じがしたけど、とりあえず写真を撮ってきた。 ![]() 百人一首の歌碑。なんか変な感じであった。 ![]() 蓮池? ![]() 梅が咲いていた。 ![]() もう少し写真の腕前が良かったら!! ![]() ちょうど梅の時期だった。 中途半端に整備されていて、観光客も寄り付かないような雰囲気になっていた。 |