すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


酒井庄(兵庫県丹波篠山市)





丹波国多紀郡は、現在の兵庫県丹波篠山市にあたる。

平安時代、この地の地頭として酒井氏が勢力を伸ばした。

郡内の南西部の酒井庄は、酒井氏の本拠地であった。

澄んだ良い水が湧出することが酒井の地名の由来であり、縁起が良いことから酒井庄は大嘗会和歌で詠まれた。澄んだ水がテーマとなっている。


わきかへりさか井水もすみにけり大八洲なるみよの初めに 永保元年大嘗会

八隅しる我がすべらぎの御代にこそさかひの村水もすみけれ 玉葉和歌集





今回訪問したのは、丹波篠山市初田にある酒井神社の旧跡。戦国時代に滅ぼされた酒井氏を祀っている。



「酒井神社旧跡」の石碑



こんなかんじで整備されていた



周りの風景



田園風景が広がっていた





訪問地として、「酒井」と縁のある場所を探したが、酒井氏の山城などは大嘗会との関連性がないので、とりあえず田んぼの真ん中にあった酒井神社旧跡を選んだもの。


自宅に帰ってから情報を整理していたところ、この酒井神社旧跡の近くに「伊奈須美の井」という湧き水があり、古代丹波地方の稲作はそこから広がっていったという歴史があることが分った。


このホームページの性格上、「伊奈須美の井」の方が訪問地として適していたと思った。










この地図の酒井神社旧跡から舞鶴若狭自動車道を越えて
東に200メートルのところに「伊奈須美の井」がある







丹波篠山市の市長は酒井氏だけど、関係あるのかな?







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