すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


佐紀沢(奈良市)




現在でも平城京から北側の一帯は奈良市「佐紀町」である。
地図で見ると佐紀町には池がたくさんあり、どれが万葉集で詠まれた佐紀沢や佐紀沼なのか分からない。
まあ、この辺りの水辺のことだろう。



【水上池】




【磐之媛命陵の堀池】











佐紀沢の関連歌で一番有名なのがこれだろう


をみなへし佐紀沢に生ふる花かつみかつても知らぬ恋もするかも 万葉集
 わたしはあなたに逢いましてから、これまで一度も経験のない、
恋い焦れ方をいたしていることです。(「大和万葉旅行」堀内民一)
 


水上池の北東岸に歌碑



「花かつみ」って、松尾芭蕉が奥の細道で「かつみ、かつみ、と尋ね歩き」、結局わからなかったあの「花かつみ」と同じなのか、どうなのか、植物に興味がないので、これ以上追求しないが、このあたりの水辺に咲いていたのであろう。



その他、佐紀沢関連万葉歌


かきつはた左紀沢に生ふる菅の根の絶ゆとや君が見えぬこのころ 万葉集

ことさらに衣は摺らじをみなへし佐紀野の萩ににほひて居らむ 万葉集

をみなへし佐紀野に生ふる白つつじ知らぬこともち言はえし我 万葉集

をみなへし佐紀沢の辺の真葛原いつかも繰りて我が衣に着む 万葉集

かきつはた佐紀沼の菅を笠に縫ひ着む日を待つに年ぞ経にける 万葉集















レンタサイクルでこの辺りを回ってみたいです。





copyright(C)2012 ゆかりの地☆探訪 〜すさまじきもの〜 all rights reserved.