すさまじきもの 〜歌枕★探訪〜 |
埼玉県の県名の由来の歌枕。 現在の埼玉県行田市の辺りに古代の埼玉郡が置かれていた。 埼玉古墳群があり、古墳の中に また、利根川の水運の要衝地であったようだ。 埼玉を詠んだ歌 |
埼玉の小埼の沼に鴨そ翼霧る己が尾に降り置ける霜を払ふとにあらし | 万葉集 |
「小崎の沼」は万葉遺跡として前玉神社の約1キロ東に整備されている。畑が広がる中に森が残され、小さな祠と鳥居がある。 経緯度は 36.120474, 139.501591 |
埼玉の津に居る船の風をいたみ綱は絶ゆとも言な絶えそね | 万葉集 |
さし暮るる洲埼に立てる埼玉の津に居る舟も氷閉じつつ | 藤原定家 |
「埼玉の津」は、往古、この辺りは利根川の水運の湊があったのだろう。 |
和らぐる光を花にかざされて名をあらはせるさきたまの宮 | 西行 |
「さきたまの宮」とは埼玉神社のことだろう。 |
■現地訪問![]() 前玉神社 古墳の上に神社が鎮座している ![]() 現地の案内図 古墳の真上にある ![]() 社殿は石段を上ったところにある 石段を挟んで二つの石灯籠があるが、ここに上掲の万葉歌が刻印されている ![]() 右側の石灯籠 ![]() 左側の石灯籠 ![]() 神社の横に池があった 湿地帯だった頃の名残か |