すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


佐久佐女(さくさめ)の森(島根県松江市)





佐久佐女の森とは、八重垣神社の奥の院に広がる神苑のこと

八重垣神社のホームページより
境内奥地の佐久佐女の森は、素盞嗚尊(すさのおのみこと)八岐大蛇(やまたのおろち)を御退治になる際、稲田姫を難からお救いになった場所です。森の大杉の周囲に「八重垣」を造り、稲田姫をお隠しになりました。(後略)

稲田姫を八重垣で囲んで護った、まさにその場所らしい。




現地の案内板
八重垣神社との位置関係。赤い線で囲ったところ。



この先が「佐久佐女の森



佐久佐女の森の中
社叢は鬱蒼とした樹木に覆われていて、昼なお薄暗かった。
「夫婦杉」があるとのことだったが、見つからなかった



「大杉の跡」
この辺りに稲田姫を隠し、その回りを囲んだらしい



森の中を進んでいくと、鏡の池が登場する。
稲田姫が飲用していたとの伝説。
この池はいろんなテレビ番組で紹介されているが、紙の上に硬貨を置いて水に浮かべることによって、恋愛の遅速、相手との距離を占うことができるらしい。



これが鏡の池。深閑として蒼古の趣があった。
まさに現在のパワースポットである。



鏡の池の奥に稲田姫を祀った社がある





こんな佐久佐女の森を詠んだ歌


神の世の昔をかくる色なれや 白ゆふ花のさくさめの森 水無瀬氏成

水無瀬氏成は江戸時代初期の公卿






鏡の池を詠んだ句、

笹鳴や縁占ひの神の 前田圭史
そうこうの妻に悔なき初 前田圭史の妻


鏡の池の傍らに句碑


前田圭史とは昭和の人で、松江の俳人











縁結びの神様として知られているようだ






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