すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


山紫水明処(京都市上京区)









身延典子の「頼山陽」を読んだ。
どうも中だるみがして、読み終わるまで2年ぐらいかかった。
人としては色々問題あるが、才能はピカ一の頼山陽。
代表作は日本外史。源平争乱以降の武家の興亡を漢文体で叙述した歴史書。幕末の尊王派の志士に影響を与えた。
頼山陽が京都に居を構えたのが、鴨川に面し東山の眺望が開ける風光明媚な地。ここにあった草庵を頼山陽は「山紫水明処」と名付けた。
現在も保存されている。



これが「山紫水明処」の玄関。
う〜ん、なんというか。



「山紫水明処」の裏は鴨川に面している。東山が望める。現在は京都大学のキャンパスが目の前にある。



「山紫水明処」付近の鴨川。ワンダフル!






頼山陽が山紫水明処で構想を練ったと思われる日本外史での川中島の戦いの部分。


鞭声粛粛夜渡河   鞭声粛粛として夜る河を渡る
暁見千兵擁大牙   
暁に見る千兵の大牙を擁するを
遺恨十年磨一剣   
遺恨十年 一剣を磨して
流星光底逸長蛇   
流星の光底に長蛇を逸するを
頼山陽


いや〜素晴らしい! ほんまに素晴らしい! 












同じ職場で詩吟をしている人が、周りの状況を考えずに
川中島を吟じ、その結果、空気の読めない人とレッテルを
張られています。






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