すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


笹間ヶ岳(ささまがたけ)(滋賀県大津市)







笹間ヶ岳は、滋賀県大津市の南部に位置し、湖南アルプスと称せられるハイキングコースの代表的な山。標高は433メートル。尖った山頂が目立つ。

古来「小竹生(ささふ)嶽」の雅称があり、そこそこの歌枕であったようだが、近江国は歌枕の激戦区であったことから、現在ではマイナーな位置づけ。
というか、だれにも知られていない。




北東から撮影
地元富士に選ばれそうな山容であるが、近くに近江富士の三上山があるので落選



南西から撮影
第二名神高速が大規模に建設中



これも南西から
麓には新興住宅街が広がっていた



西から撮影









こんな笹間ヶ岳を詠んだ歌


嵐吹くささふの山の夜のほどに 音もそよがず積もる白雪 衣笠内大臣


ももつてのいみしのささふ時雨して そつ彦檀紅葉しにけり 源俊頼


田上ささふの峰もしくるめり 今や(まゆみ)の紅葉しぬらん 後九条




(個人的な感想)
歌枕のメジャーになるには、なにか特長が必要です
周辺のメジャーな「山」の特長は次の通り

 三上山は、大嘗会の悠紀田との関連があり、
 田上山は、万葉集に詠まれ、
 比叡山は、宗教の聖地で、
 長等山は、「長らえる」と読ませ、
 比良山は、雪と風が有名で、
 逢坂山は、百人一首に三首も入集されたり、
 鏡山は、中山道の至近にあり、

こんな感じです











いやはや近江国は歌枕の宝庫です






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