| すさまじきもの 〜歌枕★探訪〜 |
芝山(大阪府柏原市)
| 島山を い行き廻(もとほ)る 川沿ひの 岡辺の道ゆ 昨日こそ 我が越え来しか 一夜のみ 寝たりしからに 峯の上の 桜の花は 滝の瀬ゆ 散らひて流る 君が見む その日までには あらしの 風な吹きそと 打ち越えて 名に負へる社に 風祭せな | 高橋虫麻呂(万葉集) | |
| 島山を回り込むように流れる川に沿った岡辺の道を通っ て、確かに昨日のことだった、私が越えて来たのは。一晩寝ただけなのに峯の上の桜の花は滝の瀬を散って流れている。あなたが見る、その日までは、激しい風
よ吹くなと、竜田道を越えて、風の神として知られている龍田の社で、風を鎮める祭祀をしよう (柏原市ホームページより) |
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| この万葉歌の冒頭、「島山」とは現在の「芝山」のことらしい。 蛇行する大和川に突き出た半島地形の場所。 この芝山を「い行き廻る」川の流れは今も変わっていない。 地図ではこんなかんじ |
| JR高井田駅前にある万葉歌碑の写真はずいぶん以前に撮っていたが、芝山の現地訪問ができていなかったので、そのままほったらかしになっていて、とても気になっていた。 今回、奈良県に行くことがあったので、途中、芝山を訪ねてみた。 ![]() これが大和川に架かる「芝山橋」 橋を渡ったところが「芝山」 半島地形の北西部にあたる。 ![]() おっと、並行して架かるJR関西線の鉄橋に203系車輌が登場! ![]() ウグイス色の車体がよく風景に溶け込んでいる。 |