すさまじきもの 〜歌枕★探訪〜 |
志太(静岡県藤枝市)
静岡県藤枝市の付近は古代から栄えていたようだ。 奈良時代には志太郡が置かれており、近年この付近から官衙(役所)の遺跡が発見されている。(志太郡衙跡) 志太郡は、明治時代には現在の藤枝市、焼津市、島田市を含む広範囲にまたがる地域名であったが、戦後、藤枝市が発足した後は徐々に領域を狭め、2009年に岡部町が藤枝市に編入された結果、志太郡は消滅した。 なお、町名としての志太町はJR藤枝駅の北側に残っている。 その志太町に行ってきた。 ![]() こんな感じの町並み。普通の住宅街であった。 |
志太の浦を朝漕ぐ舟はよしなしに漕ぐらめかもよよしこさるらめ | 万葉集 |
志太の浦を朝早く漕いで行く舟は理由もなく漕いでるのだろうか? いやいや理由があるのだろう。 |
さてさてこの万葉歌は、万葉時代に「志太の浦」という入江がこの辺にあり、船が行き来していて、その中に朝帰りの男の舟があり、その朝帰りの男をうらやましいと妬んだ歌。 この万葉歌の歌碑が藤枝市志太の金比羅山緑地にあると知り、行ってみようとした。 けれども実際に現地に着いてみると、「緑地」というよりも山のような感じで、歌碑は頂上の金毘羅神社にあるということで、当日、疲労困憊であった私は登山を断念した。 ![]() これが金比羅山の全容。山というよりも丘。 ![]() 金比羅山の案内図。 春は桜で満開なのであろう。 ![]() ちょっと登山は勘弁してほしいという気持ち |