すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


妓王寺(滋賀県野洲市)




平家物語の妓王のくだりは本当に好きな場面である。
さいごに妓王一家の庵に仏御前が訪ねてきて、その後はみんなで念仏三昧の日々を送ったという、なんとも羨ましい展開。


平家物語には妓王と近江国のつながりが全く記されていない。
けれども何だかんだと滋賀県には妓王ゆかりの地があるようだ。


妓王が平清盛の寵愛を受けていたころ、出身地である滋賀県の野洲の村が水不足であったため、清盛に頼んで水を引いてもらったとの逸話が残っている。
地元の人々は大変喜び、その水路を妓王井と呼んだ。また妓王は晩年この地で過ごしたが、その屋敷の近くに人々は妓王寺を建てた。

妓王井の川も妓王寺も現在でも残っている。



元 平家物語フリークとして、とりあえず訪問した。

これが妓王寺。閉まっていた。
妓王寺は小じんまりした集落の中にあった。


左が妓王寺


集落の中


田んぼの中に集落があった。牧歌的な雰囲気であった。


一歩集落の外に出ると、こんな感じ。


これも。

妓王寺川は下調べをしていなかったので、行かなかった。





萌え出づるも 枯るるも同じ 野辺の草 いづれか秋に あはで果つべき 妓王(平家物語)


仏御前に清盛の寵愛が移り、清盛の元を去る時に障子に書きつけたもの。
 








今度は妓王寺川を訪ねたいと思います。



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