すさまじきもの 〜歌枕★探訪〜 |
島(奈良県明日香村)
山を刻んで流れてきた明日香川と細川が、いまの石舞台古墳の西で合流し、ここら辺から平地っぽい地形になっていく。 飛鳥時代、この地に蘇我馬子は邸宅を構え、細川から水を引いて、小さな島のある池を作った。 当時はそんな島のある池が大変珍しかったようで、蘇我馬子は「嶋大臣」呼ばれたと日本書紀にある、らしい。 島に行ってきた。 けれど、見る影もなくなっていた。 ![]() ![]() ![]() なんと、昭和時代に、「島の宮殿」跡が発見され、発掘調査され、その後に埋め戻されて、今は駐車場になっていた。 ![]() 駐輪場も。 明日香村はレンタサイクル天国 ![]() 土産物屋も島宮殿の跡地に建つ ![]() いまの「島庄」の町並み 現在では「島」の名は、「島庄」の町名、「島庄休憩園地」の公園名称ぐらいに残っている程度。 |
島の宮まがりの池の放ち鳥人目に恋ひて池に潜かず | 万葉集 | |
島の宮のまがりの池に放たれた鳥たちも、草壁皇子が 死んでさびしく思い、池に潜ろうともしない |
島の宮 上の池なる 放ち鳥 荒ひな行きそ 君いますとも | 万葉集 |