すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


神泉苑(京都市右京区)






都名所図会「神泉苑」 (国際日本文化研究センター)





京都盆地の北部は鴨川水系の複合扇状地で形成されている。
古来より、この神泉苑の辺りは、扇状地の地下に浸透した河川の水が、湧水となって地表に現れる場所だったようで、湿地帯が広がっていた。
その湿地帯を、平安京遷都の際に、大内裏の禁苑として造成したのだが、当時はかなり大きなスケールの庭園だったようだ。
その後は荒廃を繰り返し、江戸時代のころに現在の神泉苑の形となった。






現地へ訪問


前面の道路は、その名も「御池通」
「御池」の地名は、この神泉苑に由来するらしい。



入ったとこ






都名所図会にはこの橋が描かれていない。



え〜と、この鳥は何やろか



橋の上から北側







これも池



船が見えた。竜頭舟というのかな?






神泉苑は、平安時代に天皇御遊の地として四季折々に華麗な行事が催されたようで、各種資料には、「多くの歌人が和歌を詠んだ」と記されているのだが、どうも見当たらない。
都名所図会に収録されていた歌


ちはやぶる神の泉のそのかみや花をみゆきの初めなりけり 宗時(年中行事歌合)



その他


名月や 神泉苑の 魚おどる 与謝蕪村

句碑があるらしいが、見当たらなかった。











神泉苑は謡曲「鷺」の謡蹟とのこと。
「鷺」は、まったく知らない聞いたことがない。














地形のこととか、いろいろ書こうと思ってましたが、
こんな感じで終わります。






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